私立大学医学部で感じた金銭的ギャップと友人関係

奨学金

私立大学医学部へ、サラリーマン家庭から進学する場合に、「周囲との金銭的ギャップ」は気になるのではないでしょうか。

実際の私自身の経験をもとに、大学生活における友人関係とお金は関連するのか?という点についてご紹介します。

私立医学部で感じた金銭感覚の違い

私はサラリーマン家庭で育ち、私立大学の医学部へ進学しました。そこでまず驚いたのは、周囲の学生との金銭感覚の違いでした。

医学部の学生の多くは以下のような環境にありました。

✅ 大学近くで一人暮らし(家賃は親が負担)
✅ 生活費も基本的に親持ち
✅ 交際費も必要に応じて親が補助
✅ 卒業旅行は海外で、費用は親が負担
✅ 先輩が後輩の飲食代を支払う謎文化がある

もちろん全員がそうではありませんが、これが一般的な光景でした。一般の理系大学ではあまり見られない状況かもしれません。

私はバイトをしながら自宅通学し、食費や部活動の費用、友人との交際費を自分でやりくりしていたので、こうした環境にいる同期たちとの間に大きな金銭的ギャップを感じました。

特に印象的だったのは、

「バイトでお金を稼いでも、どうやって使えばいいのかわからないんだよなー」

と同期に言われたときです。さすがに、「えっ、お前今なんて言った!?」と聞き返したのを覚えています。ただ正直なところ、内心ではうらやましくもありました。

バイトの時給が780-850円程度の時代に

  • 昼食に600〜800円のお弁当を買うのが当たり前
  • 海外旅行が珍しくない

といった環境の中では、自分の生活が必ずしも多数派ではないと感じましたし、バイトを空き時間でやってさまざまな費用を捻出していたので、「苦学生」とすら言われていました。
(言われた時はたいてい、「世間一般だと割と普通だぞ」と教えてあげてましたが、いつしかそれでいじられるようになりました。それはそれで美味しいとおもいます笑)

金銭感覚の違いは友人関係に影響しない

しかし、私の場合にはこうした経済的な違いが友人関係に影響を与えることはほとんどありませんでした

医学部の学生は、幼い頃からさまざまな教養を身につけており、良くも悪くも個性的な人が多いです。結局のところ、友人関係は

✅ 趣味が合う
✅ 部活動が一緒(医学部にはサークルが少ない)
✅ ただ単に気が合う
✅ 価値観があう

といった点でのみ成り立っているので、普通の大学生と同じです。なので、

「親が医者かどうか?」「お金をどれだけ持っているか?」

といったことは全く関係ありませんでした。

サラリーマン家庭出身か医師家庭出身かは、学生生活にはほとんど影響しません。
結局のところ、一緒に楽しめる友人を見つけ、関係を築けるかどうかは自分次第なのです。

医学部生活で本当に大切なこと

医学部の学生生活では、さまざまな価値観の人と出会います。その中には、どうしても性格や価値観があわず、受け入れにく人も実際のところいます。

しかし、その中で「一生の友達」と呼べるような人にも、きっと出会えるかもしれません。

医学部生活は、想像以上に進級のための勉強や実習が大変です。さらに、進級後には医師国家試験という大きな壁が待ち受けています。

医学部生活を乗り越える上で最も重要なのは、一緒に頑張れる同期の存在です。

大学の試験も、医師国家試験も、一人では乗り切るのが難しいものです。

しかも、医師になってからも同期との関係は続きます。

  • プライベートでの付き合い
  • 症例についての相談

など、仕事上でも支え合うことになります。

医学部生活では、経済力の違いよりも、「信頼できる仲間と出会えるか」が何よりも大切なのです。

まとめ

私立医学部では、金銭的なギャップを感じることがありました。お金は学生生活に必要なものですが、しかし本質ではありません。

医学部での生活を充実させるために最も大切なのは、

共に学び、支え合える仲間を見つけること

だと気づきました。この経験は、医師になった後の人生にも大きく影響します。

経済的な違いにとらわれず、貴重な人間関係を築いていくことが、医学部生活で最も重要なことなのかもしれません。

もしこの記事を見ている方の不安が少しでも解消できれば嬉しいです。

おわり

dr-infoblog

30代の消化器内科医。普段は某大学病院で消化器がんの診療・研究をしています。妻と1歳の子供との3人暮らし。地元の公立小中学を卒業し、高校・大学受験。私立大学医学部を奨学金を使って卒業。そんな医師の普段の生活にまつわるあれこれを記事にします。

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