英語非ネイティブ研究者は圧倒的に不利なのでどうにかすべき
今回は2023年のNatue誌に掲載された、オーストラリアの日本人研究者の論文をもとにした記事です。
もとの論文はPlosBuologyに掲載されていた”The manifold costs of being a non-native English speaker in science“というものです。
非英語ネイティブ(英語が第一言語ではない国の人)は科学研究において英語ネイティブの人たちと比べて不利という記事をご紹介します。
英語非ネイティブと英語ネイティブの科学者との違い
論文を書く効率:1.5倍悪い
1本の論文を読む時間:1.9倍長い
論文のリジェクト率:2.5倍多い
その他の言葉の壁:英語プレゼンの準備、英語の勉強etc,,,
非ネイティブの人は、英語を日常生活で使用しませんので、当たり前と言えば当たり前です。
特にリジェクトは作った論文が査読にすら回されないので、食らった時の精神的ダメージは計り知れません。その率が倍以上とは、いかに英語を使う能力が不利なのかがよくわかります。
こうした不利な結果の原因は、「不自然なフレーズの使用」や「文化による表現の違い」といった点からも生じるようです。
自然な英語表現が使用できないと論文の信憑性がガタ落ちしてしまうということが主な理由だそうです。
例えば、私たち日本人はネット上で、閲覧しているサイトの日本語が不自然だった場合、そのサイトをみるのをやめたりしますよね?
こういうことが、論文の世界でも起きているということです。
細かい表現が難しい
今回の記事の論文の作者である日本人の方も、英語圏に何年もいらっしゃるようですが、それでも、カンファレンスや日常会話において、細かいニュアンスを伝えることが非ネイティブだと難しさを感じる場面が多いようです。
自分の思っていることを伝えるは母国語ですら難しいのに、それが第二言語ともなると困難の極みです。
筆者の提案
学会発表、会議で通訳つけてもいいのでは?
論文作成の過程でAI利用してもよいのでは?
各々の言語で論文を出版できるようにしたらどう?
この論文はオーストラリアに住む日本人が書いたもので、英語圏で研究活動を長年やっている人でさえ、非ネイティブだと不便を感じることが多いといいます。
そもそも英語非ネイティブは全人類の95%もいるそうです。
この95%の人類に対する言葉の壁を減らす仕組みづくりがないと、これからの時代、さまざまな世界的な問題(食糧やエネルギー供給など)を解決していくことは難しいのではないか、という論調でした。
特に医学や科学といった分野の発展は人類共通で必須課題ですので、言葉の壁を減らすということがとても重要です。
さまざまな言語・文化からの多角的な視点でこうした課題にアプローチできるといいですが、文化の違いもあり、また難しそうです。
今回の記事を読んだ感想
非英語ネイティブは今回の記事では不利な場面が多いということはよくわかりました。
しかし、言葉の壁は自然にはなくなりません。むしろ、英語が標準言語であることに対して疑問を抱くという反骨精神も、時には大事なのかもしれません(?)
大きく飛躍した意見にはなりますが、「言葉の壁は大きい」ということはむしろ、「日本人として英語ができるようになれば、それだけで重宝される人材になる」ことができる、という風にも捉えられそうです。私のコミュニケーションツールとしての英語力は本当に未熟ですので、今後も英語勉強を頑張ろうと思います。
今年は海外留学がもしかしたらできるかもしれませんので、ひとまず英語検定試験にも挑戦してみようようとも考えています。受験が決まったら、モチベーション維持のためにも記事にしようと思います。
おわり
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