奨学金返済日記⓪:なぜ私は奨学金をつかってまで医師を目指したのか?

奨学金

「多額の奨学金を背負ってまでも私(の子供)は医師になるべきなのか?」

という問いに答えることを目的に、今回は「なぜ私が医師を志したのか?」というテーマで記事を書きます。

なぜなら、これから医学部受験を考えている方、奨学金を利用する必要がある方、そしてその親御さんにとって、非常に重要な疑問だからです。

あくまで私の個人談なので、参考にならない方もいるとは思います。

私の経験をシェアすることで、もしも誰か一人でも、この記事を見て「医学部受験を目指そう!頑張ろう!」と思える方がいらっしゃれば幸いです。

理由はただ一つ、「よく病院を受診していた時期があり、そこにいた先生がカッコよく見えたから」です。

何かすごく高い志があったからというわけではなく、よくあるきっかけだったと思います。

小さい時からよく風邪をひいていて、インフルエンザは毎年かかっていたことと、骨折や靭帯損傷などの怪我もあり、よく近所のクリニックに通院していました。

そんな中で、対応してくれる医師や看護師さんがいつも優しくて、カッコよく見えました。また、子供ながらに「将来はこういう大人になりたいな」とも思っていました。

また、自分自身があまり覚えていなかったのですが、幼稚園の七夕のイベントで短冊に

「しょうらいはおいしゃさんになりたいです。」

と書いていたほど。自分で言うのも変ですが、かわいいですよね。笑

ちなみに、この短冊にこの後私自身が救われることになります

医師になりたい気持ちは高校生までなんとなく続いていましたが、勉強は要領が悪く、高校3年生の時の大学受験は失敗に終わりました。

幸いなことに、1回だけ浪人生活を許してもらえたため、予備校へ通うことになりました

しかし、予備校に入学した当初に受けた全国模試では、志望していた医学部は全て、E判定の結果でした。

チューターの先生からも「君はこのままだと医学部はもちろん、いわゆる有名大学に行くのは厳しいよ」の一言。

しかし浪人時代は周りにも医学部を受験する同級生がいたこともあり、勉強はなんとか続けていくことができましたが、要領はあまりよくない方だったため成績はなかなかあがりませんでした。

1浪の末に医学部へ進学できなければ、もう医学部への道は諦めなければなかったので、本気で切羽詰まっていました。そして、気持ちが折れてしまう出来事が、、、

受験直前期の秋の全国模試だったと思いますが、その時に第一希望(出身校)がD判定でした。絶望でしかなかったです。

浪人はできても金銭的に1年間のみ、と両親から言われていましたので、

もう医学部は諦めて、

普通の理系学部に進学しようと思う、、、

と両親に伝えたところ、幼稚園の時に書いた短冊を渡されました。

それが「しょうらいはおいしゃさんになりたいです。」と書かれていた短冊です。

それを見て、

幼いときの自分に顔向けできない、、、

ここで諦めるわけにはいかない!!!

と奮い立ったのを覚えています。

どうやら、こんな日が来ると思って両親は短冊を保管し、そして適切なタイミングで目の前に出してきたわけです。思考の全てを見透かされているようでした笑 

親には感謝、一生頭が上がりません。

その後は今まで以上に勉強を頑張りました。朝6時から夜の10時まで、食事とお風呂以外の時間は全て勉強に全力を注ぎ続けました。

そうして無事に1浪の末に医学部へなんとか進学できたのでした。
合格通知が来た時には両親が涙を流して喜んでくれたことを、今でも覚えています。

浪人生活のとき、最後の追い込みと追い上げに繋がったもう一つの原因は、

大学合格だけでなく、医師として働く姿もイメージする

ということが重要でした。

医学部受験は、大学に合格したら終わりではなく、医師になるためのあくまで通過点にすぎません。

もちろん、すべての方が合格できるわけではないですし、簡単なものではないことは言うまでもありません。ただ、全力で勉強に打ち込めたのは、

「なんのために、誰のために、今勉強しているのか?」

と言うことを常に考えていたからでした。
ぶっちゃけ医者になってからの生活を具体的にイメージできてはいませんでしたが、

「幼い頃の病院通いが多かった私のように、困っている患者さんを助けてあげられる人になりたい

という気持ちを持っていたのは確かです。
こうした、何のための勉強か?という点では、医学部受験の場合は明確ですし、モチベーションを保ちやすいのかもしれません。

話を戻しますが、奨学金を使ってまで医学部に進学すべきかどうか、という問いに対する答えは、

「医師になろうとする気持ちがあれば、奨学金は使えるものは使うべき」

だと多います。

理由は人によって様々だと思います。

・こんな医者になりたいと思える人がいる
・困っている患者さんをたくさん助けたい
・自分自身が医者に助けられたから
・お金を稼ぎたいから
などなど、、、

どんな理由であれ、医師になるという目標があるならば、受験にはトライすべきです。

ただ、注意点があります。
それは、本人の学力だけでなく、家庭の経済状況を客観的に判断するということです。

残念ながら、医学部へ通学するためには多額の費用がかかります。
もしも通学中に学費の支払いが困難になってしまうと、除籍処分(=退学)となってしまうこともありうるからです。

ただ、医師になってからは仕事はハードですが、それなりの収入が見込めますので、奨学金の返済に困ることはないはずです。

以下の記事で、私自身の具体的な返済の状況について記事にしていますので、もしよければご覧ください。

受験勉強はかなりのプレッシャーがかかります。

受験勉強に燃え尽きたり、心を病んでしまうのは本人や親御さんのためにもよくありません。そんな兆候があれば、絶対に無理はしてはいけません。

健康であることが一番ですからね。

医学部進学するうえで奨学金の返済はなんとかなります。

一番重要なのは、本人の学力、家庭の経済の耐久性をきちんと把握した上で、奨学金制度をうまく使うこと、です。

具体的な話は一切できていませんが、あくまで考え方の参考にしていただければ幸いです。

受験生の方、その親御さん、くれぐれも心と身体を壊すことのないよう、頑張ってください。

いつかこの記事を見た人と一緒に働ける日が来ると嬉しいです。

奨学金返済日記①へつづく

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