医学部奨学金の返済は現実的に可能なのか?医師の収入についてお伝えします

奨学金

医学部進学を考える上で、奨学金の借り入れを検討されている方は多いと思います。
私自身、日本学生支援機構の第二種奨学金を借り入れていました。

初期臨床研修医になってから返済が始まったのですが、最初はとても不安で

わたし
わたし

本当に返済し終えることができるのだろうか。。。

ととても不安でした。

なぜ不安だったのか思い返すと、実際の収入額が分からなかったことと、返済額とをイメージできていなかったことが原因だったと思っています。

今回は、一般的な病院勤務の医師における収入について記事にしてみました。

一般的な医師の給与について、お伝えするための記事です。各奨学金の借り入れ額や条件、返済期間などは個別に異なりますので、個別のケースについてご自身でご確認くださいね。

この疑問は周囲に医師のいない人にとっては全く分からないものです。私もそうでした。

みなさんは厚生労働省の「医療経済実態調査」などの調査報告書に平均的な給与収入額が、病院の職種ごとにまとめられているのをご存知でしょうか。

上が勤務医、下が開業医の平均収入ですので、参考までに。↓

引用元:厚生労働省.第23回医療経済実態調査(医療機関等調査)

第23回医療経済実態調査の報告(令和3年実施)|厚生労働省
第23回医療経済実態調査の報告(令和3年実施)について紹介しています。

これが示すように、病院長は2000万円は超えており、私たちのような一般的な勤務医は賞与含めず1300万円前後が平均のようです。ある程度納得のいく数字、という印象です。

初期研修医 : 最初の2年間

初期研修医の年収は、日本の場合、400万〜600万円程度が一般的です。研修中のため、収入は比較的低めですが、1年目よりも2年目の方が収入が増加するケースがほとんどです。

注意すべきは、病院によってはすでに当直代や時間外手当がすでに含まれている場合がある点です。その場合は収入がある程度決まっている分、生活のイメージがしやすいですが、どれだけ働いても報われないという感覚も出てきます。

医者をやっているのはお金のためではなくて、患者さんのためじゃないの?

と言われれば確かにそうですが、労働の内容にきちんと見合った賃金は保証されないと、正直いってモチベーションを保つのは難しいです。

現在は初期臨床研修医も医師の働き方改革の影響で、勤務時間がかなり制限される傾向にあります。時間の制約が大きくなる分、より効率的に経験が積めるように考えてあげなければいけないと思います。

勤務医:大多数の方はこちら

病院に勤めている医師のことです。

経験を積んだ勤務医の年収は、フルタイムであれば800万〜1,200万円程度が一般的です。専門分野や勤務時間により、収入は変動します。

他の科の先生方、特に外科の先生は他の病院からの派遣要請も多く、当直アルバイトを月に何度もやっていて、さらに大学病院での当直や仕事、研究もやっている人がいます。そういう人は1500-1800万円は稼いでいるようです。

勤務医はある程度のところまで収入が伸びると、それ以上は時間の切り売りでしか収入を上げることはできません。しかも、時間を削って仕事ができるのも若いうちだけ。家には寝るために帰るだけ、という生活をしている人も多いです。当直をして翌日も普通に仕事、なんて生活は本当にきつい!

昨今の働き方改革により、就業時間制限はかなりかかってきていますが、正直まだ実際には長時間労働やってます。

企業主催の講演会や書籍出版など、様々な医療関連の収入がある方もいらっしゃいます。

もちろん、これ以上に稼いでいる専門の医師も多いと思いますが、奨学金の借り入れをする方の場合は返済のことを考えると、
ひとまずは一番最初に書いた収入である、

800-1200万円

このの範囲で考えていた方がいいかもしれません。

私の場合

ちなみに、私のような大学病院の消化器内科医の場合ですが、
病院からの給与とアルバイト(週に1.5日、他の病院の応援医師としての派遣)
収入によって生活をしています。

年収(額面)でだいたい800→1300万円と、研修後の6年間くらいで上昇してきています。

理由としては内視鏡検査という専門性の高い技術を身につけたことにより、
時間単価の高いアルバイトが定期的にあることが最も大きな理由だと思いますが、
おそらくこのあたりでしばらくは頭打ちでしょう。

開業医 : 医者であり経営者。高収入だが、、

近所のクリニックの先生や、病院を経営する先生たちのこと。

開業医の収入も患者数や診療内容によって大きく異なりますが、一般的には勤務医よりも高収入です。

年収2,000万円以上になることもあります。

ただし、開業には
そもそもの初期費用が非常に高額となること、
運営に関わる経費やリスク(診療報酬改定や業績不振による閉業、健康リスクなど)
も伴います。

また、開業してから収入が安定するまでには時間がかかることが一般的とも言われています。
そして、勤務医と大きく異なるのは、
業務内容が「医師」と「経営者」という二刀流であることです。

給与収入ではなくて事業収入だということです。

病院の経営をしながら患者さんへ適切な医療を提供し続ける、というのは本当に大変なことだと思います。

また、
「クリニックを開業する場合にはそれなりの知識と経験がないと、患者さんから信頼が得られにくいよ」
と上司で開業された先生がおっしゃってました。

医学部を卒業して稼ぐためにすぐに開業医になるより、きちんと医師としての教育を受けてから開業するケースが比較的多いように見受けられます。

開業されているクリニックの先生方は、血を流す思いで日々診療されていると思うと、本当に頭が上がりません、、、

医師の収入は一般的な収入と比較して高い傾向があります。

収入は個人により差が大きく異なるという前提はあるものの、これくらいの収入であれば、
支出を管理し、浪費を防ぐという前提のもとにおいて、


奨学金の返済に困ることは基本的にはな

繰り上げ返済も十分に可能なはず

です。

医師の働く場所は病院だけではありませんが、多くの方が進むであろう病院または医療機関における一般的な内容を個人の経験も含めてお伝えしました。

この記事を通して、医学部を目指そう、今の生活を見直すきっかけになった、という方がいらっしゃれば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

おわり

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