はじめに
クレジットカード決済は便利な支払い方法ですが、その裏側では「加盟店手数料」や、クレジットカード会社の定める独自の為替レートなど、さまざまな費用が発生しているということに注意が必要です。
私自身もあまり知らなかったのですが、このブログで旅行の記事を書いていくうち、実際には店舗(加盟店)が多くのコストを負担している現状を知りました。
そのため、海外旅行のクレカ決済でどのくらいの手数料を支払っているのか、把握する必要があります。しかし、いろいろな記事をみても、あまりしっくりくる解説がなかったため、自分で記事にすることにしました。今回は、クレジットカード決済にかかる手数料の概要を解説します。
クレジットカード手数料の流れ
クレジットカード決済の場合、手数料は主に加盟店(お店)が負担します。その流れは以下のようになります。
1. 消費者と加盟店の取引
消費者がクレジットカードで支払いをすると、加盟店はカード会社に代金請求を行います。この時点では、消費者は手数料を意識することはありません。
カード会社とは?
我らがauPAYカードであったり、楽天カードなどのこと。
実際にカードを私たちに発行してくれる会社のことです。
2. 加盟店が負担する手数料
加盟店は、まずカード会社(アクワイアラー)に対して「加盟店手数料」を支払います。その手数料はカード発行会社とブランド会社にそれぞれ支払われます。
現在はauPAYカードの場合は手数料率は3.85%に設定されていますが、カード会社により異なります。
つまり、こうした海外利用の際に発生する事務手数料についても考えておく必要があるのです。
アクワイアラーとは?
ブランド会社(Mastercard、VISA、JCBなど)からライセンスを受けて、加盟店の審査や管理をする会社のこと。一般的に、私たちの支払う「カード会社への手数料」にはこのアクワイアラーへの手数料も含まれます。
3. カード会社間の手数料
加盟店管理(お店のこと)を行うカード会社(先述のアクワイアラー)は、発行元のカード会社に対して「カード会社間手数料(インターチェンジフィー)」を支払います。これは一般的に2.3%とされていますが、この辺りはブラックボックスなので正確なことはわかりません。
4. 国際ブランドへの支払い
さらに、カード決済を支えているVisa、Mastercard、JCBなどの国際ブランドに対しても、ブランド利用料が発生します。その内訳は以下が一般的に言われる割合ですが、この辺りは実はブラックボックス的な部分があるので、正確なことは分かりません。
- カード発行会社が支払うブランド利用料:0.2%
- 加盟店管理会社(アクワイアラー)が支払うブランド利用料:0.05%
加盟店手数料は誰が負担しているのか?
クレジットカード決済では手数料の大部分(というかほぼ全て)が加盟店に課されます。
例えば、海外旅行のときに1万円の商品を購入した場合、auPAYカードでは1万円に手数料の385円が上乗せされて請求されます。
なお、国内使用の場合には手数料は発生しません。
手数料は結局誰のものになるのか?
この辺りはかなり調べましたが、正確な情報は分かりません。しかし、カード会社(発行会社およびアクワイアラー)と、国際ブランドとが私たちの支払う海外事務手数料を分け合っているということだけははっきりとしています。
つまり、カード会社は顧客を獲得できさえすれば、そのあとは自動で収益が上がるため、ビジネスモデルとしてはとても優れたものになっているということですね。
クレジットカード手数料の上昇とその影響
最近では様々な要因により手数料の大幅改訂がなされるようになってきています。
特に、私の普段から使っているauPAYカードでは、VISAとMastercardが取り扱いブランドとなっていますが、最近になって手数料の値上げが発表されました。(2024年4月15日付)
昨今の取引手数料の上昇や需要の増加が主な要因だそうですが、結構痛手ですよね。
① 商品価格の上昇
手数料を補うために、一部の店舗では商品価格が高めに設定されることがあります。特に、中小規模の店舗では、手数料の影響を受けやすいとされています。
② キャッシュレス決済の導入制限
小規模店舗や個人経営のお店では、「カード決済は手数料が高い」という理由で現金払いのみ対応のケースもあります。また、以前私たちがハワイ旅行の際に訪れたレナーズベーカリーという、マラサダの名店がありますが、少額決済(5個未満)の場合には現金しか使えない、というところもありました。
③ そもそも、小売店で手数料を負担しない
一部の店舗では、クレジットカード払いの場合には、カード利用手数料は消費者の全額負担にするという店舗もありました。
例えば、この間のハワイ旅行でスヌーピーのTシャツで有名なMONIというお店がありますが、ここはそうでした。なので、現金で購入した方が安く済みました。
まとめ:クレジットカード決済手数料の理解は重要
海外旅行の場合にクレジットカード決済は消費者にとって便利ですが、加盟店が負担する手数料が最近では値上げ傾向にあるため、最終的には商品価格やサービス料に反映される可能性があります。
消費者としても、クレジットカード決済の仕組みを理解し、適切に活用することが重要です。
✅ 加盟店が負担する手数料は約3~4%(カード発行会社により変動あり)
✅ 手数料が高い分、商品価格に影響を与える可能性がある
✅ 中小店舗では現金払いを優先するケースも
次の記事では、クレジットカードごとの為替レートの違いについても考えてみます。
皆さんの参考になれれば幸いです。
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